うつ病の治療には「休養」と「薬物療法」
が欠かせません。
休むことに抵抗を感じるという患者さんもいますが、
「休養が治療になる」と考え、身体と心を十分に休めて、
心のエネルギーを取り戻しましょう。
休むことは怠けることではなく、大切な治療の一つなのです。
「何もしない」ことをできるだけ徹底し、心と身体を休めることが第一の治療となります。
休むことの重要性
仕事を持っている人なら休業する必要がありますが、
うつ病の人の多くは、「自分が休むと仕事に支障を来す」
「休むと同僚に迷惑をかける」、「休むと自分の将来が台無しになってしまう」
などと考えてしまいます。
そのため、休むことに罪悪感が伴い、なかなか十分な休養をとることができません。
その結果、気持ちが休まらないことがあります。
休養をとるためには、うつ病の特徴をよく知り、
治療には休養が必要だということを理解する必要があります。
今は、休むことが自分の仕事と考えてみてください。
「この機会に・・・」
うつ病になる人には真面目な人が多く、そもそも有給休暇を取得したこともないという人がいます。
休むことに慣れていないため、何もしないでいることができないという人もいます。
休養するために会社を休んでいるのに、
「せっかくだからこの機会に普段は手が回らない事をやろう」、
などと考えてしまうのです。
これでは休養になりませんし、症状を悪化させてしまうことにつながります
抑うつ症状の強い時期には徹底して何もしないことが基本です。
また、カラオケや旅行といった気晴らし、気分転換は、休むことにはなりません。
本当にうつ病なら、「楽しむ」という心の余裕などないはずですから、疲れが溜まるだけです。
うつ病の休養の場合は、とにかく何もせず、ベッドに横になって目をつぶるのが一番効果的なのです。
できれば、音楽や読書も止めておきましょう。